「オカリナと弦楽オーケストラのための組曲」とオカリナ音楽

自作曲のオカリナ音楽作品を中心に、公開していこうと思います。

オカリナと弦楽オーケストラのための第2組曲〜第1楽章

オカリナと弦楽オーケストラのための第2組曲〜第1楽章を公開します。

2023年になって、ようやくの着手です。

譜面には、作曲年代が、1990年となっています。

その後の改定日も書かれていて、2000.4.7と書かれていますので、実に23年も経過しての改定となります。

 

今回の書いては、第1組曲同様、チェンバロを加えています。
前奏と、中間部、コーダを加えて、規模を2分弱から7分まで拡大しています。
自分自身が好んで演奏していた曲で、特にこの第1楽章は個人的にも好きな音楽です。

テーマは、広陵とした自然の景色を中間部の音楽に投影した気持ちで、前後のゆったりとした、もの哀しいモティーフに溶け込んで行くような、そんな雰囲気に作れたらと意図してみました。

 


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オカリナと弦楽オーケストラのための第1組曲〜第5楽章(終曲)を公開します。

オカリナと弦楽オーケストラのための第1組曲〜第5楽章を公開します。

こちらが第1組曲の終曲になります。

(最終改定は2021.4.29)

 

第5楽章は、時間をかけてかなりの部分に手を加えました。
ここまでやってしまったら、初期の作品とはまったく違った曲になってしまったかもしれませんが、第1組曲の最終曲としてふさわしい音楽に仕上がったと思います。

過去の自分の感性とは違った部分を、多数散りばめて、いろいろな角度から楽しめる音楽になったかと思います。

オカリナ組曲三部形式ロンド形式でほとんどが構成されていますが、作曲を始めた数十年前には、簡単に誰でも理解できることを考えて、あまり形式も複雑にしないようにしていました。

今回の改定で、音楽の規模も大きくなって、少しだけ難しいエッセンスも加えて、オカリナの音楽としての集大成として、妥協することなく作れたと思います。

また、オカリナのオリジナル楽曲として、ここからもう一歩、オカリナ音楽の世界を広げていけたらと思っています。

オカリナのためのオリジナル作品はごくわずかであり、しかもほとんど演奏されないオカリナ音楽界ですが、自分が死んでからでもこのオリジナル作品が、世の中に受け入れてもらえたらと願っています。

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オカリナ四重奏曲に編曲 「弦楽四重奏第2番」〜第1楽章 ボロディン

ボロディン作曲の弦楽四重奏第2番から第1楽章をオカリナ四重奏にアレンジしました。

この曲はボロディンの作品のなかでも、美しい旋律で有名な作品で、かねてから機会があったら編曲したいと考えていました。

2018年の3月ごろ、友人の知り合いのオカリナ奏者から、この曲を編曲してほしいと依頼がありましたが、演奏する機会を失ったため、楽曲の編曲について私に習いたいと、編曲のレッスンの教材として、編曲を試みることになりました。

調性の問題から運指がかなり困難な部分が生じましたが、そういった箇所は出来るだけ解消し、また音域の広いパッセージを途切れさせないようにするなど、様々な考慮をへて完成しました。

今年2020年5月に、新たにこの曲の構成を見直して、細かい部分の修正を行いました。
特に不協和音が生じやすい音程は、原曲の音を若干ずらして回避しています。

演奏される機会があれば幸いですが、鑑賞するだけでもボロディンのロマンティックな楽想を感じる事が出来る、作品になったのではないかと思っています。

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オカリナ四重奏曲 ボロディン弦楽四重奏第2番〜第1楽章

 

オカリナと弦楽オーケストラのための第1組曲〜第4楽章

オカリナと弦楽オーケストラのための第1組曲〜第4楽章を公開します。

この曲も初期の楽曲よりも、全面的にオーケストレーションを見直して、中間部に少し穏やかな部分を追加し、カデンツァもさらに加えてみました。

このカデンツァの楽譜は作成していますが、もし演奏される機会がありましたら、ソリストが自由な発想でカデンツァを作り上げて、個性豊かな演奏にして欲しいと願っています。

三部形式の簡単な形式で、運指もそれ程大変ではありません。

ただ一般的に音楽は、テンポの早い曲よりも、遅い曲の方が様々な部分で難しいと言われています。
それは特にオカリナのような、音の勢い(息のスピード)でもってピッチが変化する楽器においては、ロングトーンが多くなると、音程を維持するのに、難しくなっていくと思います。

この曲はそういった部分においては、かなり難しいテクニックを要求されるかも知れません。

その昔のことですが、私のこの組曲を聞いた方から、どうしてこんな哀しい曲ばかり作れるんですか?なんて、変わった質問をいただきました。

改めて完成したこの曲をきいて、自分でもそんな風に思ってしまい、ちょっと戸惑っています(笑)

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オカリナと弦楽オーケストラのための第1組曲〜第4楽章

オカリナ四重奏曲の編曲「クープランの墓」〜トッカータ

クープランの墓」からはもう1曲、「トッカータ」を編曲しました。

楽譜の日付から2014年の編曲作品です。
楽譜をみていて、当初の難しかった記憶が蘇ってきました。

この曲は臨時記号が多数でてきますので、オカリニストの中でもかなり技能の高い人でないと、演奏できないかも知れません。
アンサンブルとしてアンレンジはしましたが、結果的にはそういった事情で、当時は受け入れられなかったのかと思います。

今回の改定では、例によって私自身が音符を間違えてしまっている箇所を訂正し、新たに曲の途中で嬰へ長調(シャープが6個)へ転調する部分を、ト長調のまま転調しない方向で修正し、次の転調へ入る直前に、嬰へ長調(シャープが6個)へ一旦もどしてジョイントする方法を取りました。

これにより、運指の難しいパッセージは、だいぶ回避出来たと思います。
よりアンサンブルの実現性がアップした編曲作品となりました。

この曲は芸術的にも高度な作品で、編曲に当たりかなり読み込む必要がありました。
ピアノ曲で使われる和声から、少ない和声の四重奏に落とすのに、必要な音を選び出す緻密な作業に、かなりの時間がかかったと記憶しています。

今回6年ぶりに内容の確認をして、改めてラヴェルのすばらしさを知りました。

楽しんで聞いていただけたら幸いです。

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オカリナ四重奏 「クープランの墓」〜トッカータ

オカリナ四重奏曲の編曲「クープランの墓」〜メヌエット

2013年にオカリナ四重奏用に編曲を行なった、ラヴェルの「クープランの墓」〜メヌエットを、新たに改定しました。

かなり吹き辛らかった、高低音の旋律などを訂正し、またいくつかのミスを修正しました。

この曲は、私自身が若い頃よくピアノ演奏で楽しんでいた音楽で、ラヴェルの作品の中でも好きな曲です。
オカリナで演奏できたらと編曲を試み、こちらも試行錯誤して作り上げました。
使用してる楽器が、この前のホルベルク組曲とAltoの調性が異なり、F管をを使用しています。
これは、可能な限り旋律の分断を考慮した結果です。

アンサンブル音楽として仕上げるのは、テンポなど難しい解釈があるかも知れませんが。
お互いの息を合わせて、美しい旋律とハーモニーを作って演奏していただけたらと思っています。
オカリナで演奏すると、また新たな輝きを持った、きらびやかな響きになりますね。

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オカリナ四重奏 「クープランの墓」〜メヌエット

オカリナ四重奏曲の編曲「ホルベルク組曲」〜プレリュード

グリーグのホルベルク組曲からプレリュードをオカリナ四重奏に編曲。

この曲は2014年に編曲しましたが、テクニックなどで高度な部分が様々ありましたので、需要もなく、そのまま放置されていました。

 

私は当時、アンサンブルというものを作る気持ちがなかったのですが、アンサンブルを提供してほしいという、信州のオカリニストさんの話を聞いてから、やってみようかなと思うようになりました。

 

しかし当時、私はオカリナに対しては、それほど深い知識はありませんので、どういった楽器でもってアンサンブルを作るのか?ってところから勉強することが必要でした。

まずはオカリナの種類とか音域とか、そういったものを勉強しないとアンサンブルは作れません。

しかし、ネットのオカリナサイトにあった楽器の種類の説明や、音域表はほとんど説明が不親切であり不十分で、その中でもオカリナ販売をやっているサイトのものが、比較的わかりやすかったので、そちらを参考に勉強しました。

わかり辛いサイトに対して、もう少しこうしてもらえたらわかりやすいからと、ご意見を送りましたが、返事があって、サイト内を慎重に読んでいれば、誤解することなんてないから、あなたが勉強不足なんだ…と言われました。

誰にでも簡単にわかりやすい、誤解をもちにくいそういった解説が、オカリナの世界にも必要だと感じます。

 

長く音楽をやっていると、特に自分たちで作ったものにケチをつけられると、それに反発しようとしますが、初心者の意見ほど重要で、開眼するチャンスはありません。

オカリナの世界のベテランの方は特に、自分に奢ることなく、そういったオカリナ世界の発展のために、経験を伝授し貢献していって欲しいと思います。

 

能書きがながくなりましたが、試行錯誤で編曲したアンサンブルも、なんとか完成し、再び昨日、編曲し直したものが出来上がりました。

 

この曲を選んだのは、ひとえにこの曲が好きだからです。

2014年の時には、ブレスの位置が取れないと、ただただ文句だけを言われた記憶がありますが、ほとんどの音楽は音符通りに吹いたら、ブレスなんて取れません。

ブレスを入れたら、どこかの音が短くなったり、音符が欠けたりする可能性もあります。

そういう部分を考えるのが、ソリストの感性であり、技術なのだと考えます。

 

しかし、そういうお話も一蹴してしまったら、先に私が音域について叱られた時の話といっしょになってしまいます。

そこで今回の大きな改定で、思い切って音符を削って、ブレスの位置を入れました。

原曲とは異なってしまいますが、それも編曲の一環としてよいのではないかと思います。

原曲に従ったアンサンブルもありますので、ご希望の方はそちらも用意しています。

比べてみたら、どこが違うのかはすぐわかると思います。

 

ベテランの方で、ブレスの隙間が気に入らないという方もいらっしゃるかも知れません。

ブレス位置で、全体の音が薄くなっても、交代でブレスを取って、音楽を途絶えさせない方がいいという方は、そういった方向で編曲も可能ですので、もしこの音楽を取り上げたい方いらっしゃいましたら、ご相談いただけたらと思います。

 

あまり時間の無いなかでの作業でしたので、不備があるかも知れませんが、お聞きいただけたら幸いです。

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オカリナ四重奏 ホルベルク組曲〜プレリュード