オカリナ四重奏曲の編曲「クープランの墓」〜トッカータ
「クープランの墓」からはもう1曲、「トッカータ」を編曲しました。
楽譜の日付から2014年の編曲作品です。
楽譜をみていて、当初の難しかった記憶が蘇ってきました。
この曲は臨時記号が多数でてきますので、オカリニストの中でもかなり技能の高い人でないと、演奏できないかも知れません。
アンサンブルとしてアンレンジはしましたが、結果的にはそういった事情で、当時は受け入れられなかったのかと思います。
今回の改定では、例によって私自身が音符を間違えてしまっている箇所を訂正し、新たに曲の途中で嬰へ長調(シャープが6個)へ転調する部分を、ト長調のまま転調しない方向で修正し、次の転調へ入る直前に、嬰へ長調(シャープが6個)へ一旦もどしてジョイントする方法を取りました。
これにより、運指の難しいパッセージは、だいぶ回避出来たと思います。
よりアンサンブルの実現性がアップした編曲作品となりました。
この曲は芸術的にも高度な作品で、編曲に当たりかなり読み込む必要がありました。
ピアノ曲で使われる和声から、少ない和声の四重奏に落とすのに、必要な音を選び出す緻密な作業に、かなりの時間がかかったと記憶しています。
今回6年ぶりに内容の確認をして、改めてラヴェルのすばらしさを知りました。
楽しんで聞いていただけたら幸いです。